新刊書店様へ
新刊書店「冬の時代」 生き残る活路とは
2009年5月、全国の書店数は前年同月比約570店減の約1万5700店となり、10年に比べると、全体の25%にあたる新刊書店がその姿を消しています。

この背景には様々な要因が考えられますが、まず現場で働く書店の皆様の実感として、何より思うのは、「お客様自身が新刊を買わなくなってきている」ことではないでしょうか。
不況が続く中で、お客様が「自分の欲しい本を少しでも安い値段で購入する」ことを第一に考えるのは自然なことです。
こういったお客様の欲求は、ネットを始めとした数々の選択肢によって解消されてゆきますが、このことが書店存亡の危機を招く原因ともなっているのです。

2009年5月13日に、大日本印刷グループがブックオフ・コーポレーションへの出資を発表、事実上「集英社」、「小学館」、「講談社」の3大出版社が中古書店と提携を結んだことにより、「新刊と中古の境界がなくなりつつある」という印象を業界全体に強く印象づけました。
そして、それを裏付けるかのように2009年の夏ころから、各地の新刊書店が「古本の導入を開始した」というニュースが聞こえてくるようになります。

古本を扱い始めた主な新刊書店

フタバ図書TERA南砂町店 売り場の1/3にあたる約300m2が古書コーナー
文教堂・関東地方約20店舗 本の買取を実験的に開始
三洋堂書店 来年3月までに約90店舗で買取開始・そのうち10店舗で販売も開始
平安堂 2006年から本の買取と販売を開始
勝木書店(福井市)
金高堂書店(高知市)
田村書店(大阪府豊中市)
上記の平安堂と共同出資し、古書の買取販売の新会社を設立
出展:MSN産経ニュース
古本導入における利益性
一定の原価で、配本という形でしか仕入れができない新刊とは異なり、「買取」という自店での調整が利く仕入れ方法により、高い利益率を弾き出すことが可能である中古本ビジネスが、不況下の書店にとって、良い作用を生み出すことは大いに期待できます。

と、同時に書店が「中古本を扱う=買取を始める」ことは、お客様にも、「売れるなら新刊で買っていいかな」というようなリーズナブルな印象を与え、それによって既存の新刊販売との相乗効果も予想できるのです。
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